大人になっても学び(知識と修養)は必要です。例えば今回は2つの理由からその理由を考えてみました。
一つは「話題や語彙が増える」ということです。
何かを掘り下げて語れる大人は魅力的で頼りがいを感じます。それは単なる雑学のひけらかしではなく、経験や考察の積み重ねから出た言葉なら、より一層説得力を持ちます。具体的な資格や免許の合格ための修練だけが「学び」ではなく、特定のジャンルの本を読み込む、芸術やスポーツに打ち込む、興味のある場所に赴いて体験するまたは話を聞く等、広く能動的な努力が、大人の「学び」と言えるのです。
もう一つは「仕事を広げる」ことです。
仕事を広げる、仕事に役立てると言っても、前述のように具体的な資格や免許の合格ための修練だけが「学び」ではありません。
例えばもし仮にあなたがパン屋さんで
「美味しいフランスパンを焼きたい」
と思ったとします。そうなればきっと、いろんなフランスパンのレシピを読み漁る事はまず容易に想像できます。
それだけでなく、自分でレシピを考えるとしたら独自の粉の配合や塩分の調整を試みたり、発酵や酵母について考察するかも知れません。そうなってくると最早、理数系の研究ともいえる世界です。中学・高校の数学・理科の延長線上にある計算や知識を用いることとなります。
一方で、実際フランスのパン食文化はどうなっているのか?今の形に至った背景は?という切り口から掘り下げてみるを思いつくとどうでしょうか。フランスに行くために語学が必要かもしれないし、食文化の歴史を紐解くなら、世界史の要素も必要です。こちらは完全に文系の世界。
たった一つの仕事の成果「美味しいフランスパン」を目指すにも、こんなにアプローチがあるのです。
実際、現在活躍されている多くの料理家はこのように文系・理系のハイブリッドな勉強法で常に自分を高めていらっしゃいます。他にも多種多様なジャンルの第一人者と呼ばれる方は常に文理両面から自分の仕事を広げる努力をされています。
学び方の基礎を積んだ大人にこそ、学習は生きる武器として必要なのです。